交代勤務の申し送りテンプレート|工場の引き継ぎで伝えるべき項目と書き方の例
交代勤務の申し送りは、書く人によって内容も量もバラバラになりがちです。この記事では、工場の引き継ぎで伝えるべき項目と書き方のコツをまとめ、そのまま印刷して使えるテンプレートを紹介します。
申し送りで伝えるべき7つの項目
すべてを毎回書く必要はありません。変化があったことと次の人に影響することだけを書くのが基本です。
| 項目 | 書くことの例 |
|---|---|
| 設備の状態 | 異音・振動・アラームの有無、修理や部品交換をしたか、止まっている設備 |
| 品質 | 寸法の傾向(上限寄り・下限寄り)、不良の発生と数、測定の頻度を上げているか |
| 段取り・品番 | 今流している品番、段取り替えの予定と進み具合、治具や刃物の交換 |
| 材料・部品 | 残りの量、ロットの切り替え、足りなくなりそうなもの |
| 安全 | カバーの外れ、床の油、立ち入り禁止にしている場所 |
| 保全・外部の対応 | 保全に頼んでいること、業者の来訪予定、部品の入荷待ち |
| 頼みごと | 次の人にやってほしい作業と、その期限 |
伝わる申し送りの書き方
機械番号を必ず書く
「さっきの機械」「例の不良」では、別の人には通じません。どの機械の話かを最初に書きます。
数字で書く
「ちょっと大きめ」より「外径が上限まであと0.01」、「たまに」より「1時間に2回」のように、数字があると次の人が判断できます。
「次の人が注意すること」を分けて書く
経過の説明と、次の人への注意を同じ文に混ぜると、注意が読み飛ばされます。最後に1行、次の人がやること・気をつけることを独立させて書きましょう。
頼みごとは「誰に・いつまでに」
「誰か見ておいて」は、たいてい誰もやりません。担当者と期限をはっきり書きます。
悪い例と良い例
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 3号機、調子悪いかも。見といて。 | 3号機:14時ごろから主軸から異音。保全(田中さん)が確認中。 次の人へ:異音が大きくなったら止めて保全に連絡。 |
| バイト替えた。 | 5号機:外径が上限寄り(あと0.01)になったため、バイトを交換。 次の人へ:最初の5個は外径を全数測定。 |
印刷して使える申し送りテンプレート
下の表は、そのまま印刷して使える形にしています。機械ごとに1行ずつ書き、読んだ人は確認欄に名前を書くようにすると、「誰が読んだか」も残せます。
申し送り表( 年 月 日 直 → 直)
| 機械 | 何をした・何が起きた | 今の状態 | 次の人が注意すること・頼みごと(担当) | 重要 | 確認(名前) |
|---|---|---|---|---|---|
| □ | |||||
| □ | |||||
| □ | |||||
| □ | |||||
| □ | |||||
| □ |
書き方:機械番号を最初に。数字で書く。「次の人が注意すること」は分けて書く。頼みごとは担当と期限を書く。重要(止まっている・危ない・品質に関わる)は□に✓。
口頭の申し送りも、なくさなくていい
書いて残すことと、顔を合わせて話すことは、どちらか一方ではありません。交代のときに口頭で要点を伝え、書いたものは「あとから来た人」「休憩明けの人」「次の日の人」のために残す、という使い分けがうまくいきます。
紙のテンプレートの限界と、デジタル化
紙のテンプレートは始めやすい一方で、次のような限界があります。
- 機械が多いと、どの紙にどの機械が書いてあるか探しにくい
- 確認欄が埋まっているかを、誰かが見て回る必要がある
- 外国人の作業者向けに、毎回訳を書き添えるのは大変
- あとから過去の申し送りを探すのに時間がかかる
こうした手間が気になってきたら、確認の記録が自動で残るツールを検討する時期です。申し送りの漏れが起きるしくみについては、申し送りの漏れを防ぐ方法もあわせてご覧ください。